【Navier-Stokes方程式】MAC法によるNavier-Stokes方程式の離散化
今後キャビティー流れの計算をやりたいので、MAC法(Maker And Cell method)によるNavier-Stokes方程式の離散化について説明していきます。流速と圧力を直接未知数として計算する手法で陽解法です。
以下の内容は『流れ解析のための有限要素法』のpp.154-155を参考にしています。
- 作者: 中山司
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2008/04/01
- メディア: 単行本
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簡単のため二次元直交座標系で考えます。まず保存型のNavier-Stokes方程式は
です。連続式は
です。Navier-Stokes方程式と連続式を以下のように時間に対して離散化します。
次に1番目と2番目の式をn+1ステップでの流速について解いてそれらを3番目の式に代入すると
を得ます。 は連続式から0であるはずですが、数値計算上誤差が生じるので残してあります。しかし、 はある程度小さいと考えられるのでその二階微分はほぼ0である
と考えることができます。よって
を得ます。これが圧力に関するポワソン方程式です。
計算手順は以下のように1と2の繰り返しとなります。
1. nステップでの流速 を用いて圧力のポワソン方程式を解きnステップでの圧力 を得る
2. nステップでの流速と圧力 を用いて離散化したNavier-Stokes方程式を解きn+1ステップでの流速 を得る
空間方向の離散化には、保存型をそのまま用いれば有限体積法を、非保存型を用いれば有限要素法や差分法を用いることができます。
MAC法+中心差分で解きました。
MAC法+風上差分