【ドイツ語】『匙はウサギの耳なりき―ドイツ語源学への招待』【6冊目】
石川光庸著『匙はウサギの耳なりき―ドイツ語源学への招待』を読み終わりました。総ページは171です。
- 作者: 石川光庸
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1993/09
- メディア: 単行本
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著者の軽妙な小話に付き合っているうちに、知らず知らずとドイツ語単語の語源や歴史について学ぶことができる良書です。英語では猫も杓子も語源ですが、第二外国語の教材で語源を扱っているものは貴重です。
例えば、”auflesen"は「拾う」という意味なのですが、その説明が書いてあったりします(実は"lesen"の原義は「拾う」でそこから「読む」という意味が出てきた)。何で"auflesen"の意味が「拾う」なのか不思議に思っていた私には渡りに舟でした。また、古高ドイツ語、中高ドイツ語、古英語、英語、デンマーク語、北欧諸語、オランダ語、フランス語、ラテン語、古典ギリシャ語など、さまざまな言語と比較しながら話が進むので、他の言語に興味がある方に是非おすすめです。もちろん、他の言語の知識が無くても十分に読めます。ただ、ある程度ドイツ語の語彙を習得した人が読むと、今までの単語の知識が整理されて効果的だと思います。
何より語源を通して単語を覚えると忘れづらいです。ひっかかりができるからです。ひっかかりが少ない単語(単語帳で一回見ただけとか)は忘れやすいのです。
ドイツ語5冊目からしばらく間が空いてしまいました。実は3ヵ月程度ドイツ語を休憩して(さぼって)いました。この本はそんな状態からのリハビリにうってつけでした。やはり語学学習において肝要なのは、やめないこととハードルを下げることだと再認識しました。皆さんも末永く語学学習を継続しましょう!