【有限要素法】有限要素法の誤差解析ーそのアイディア
有限要素法が様々な分野の問題に適用されている理由の一つに、一般的な「誤差解析が行いやすい」ということがあります。以下にそのアイディアを示します。
Ceaの補題(セアの補題)を用いて、有限要素解と真の解との誤差を、有限要素解と補間関数との誤差の問題にすりかえる
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有限要素解と補間関数の誤差はBramble-Hilbertの補題(ブランブルーヒルベルトの補題)等を用いて評価する
まず我々が知りたいのは「有限要素解と真の解との誤差」です。ここで、「有限要素解」とは有限要素法により求まる解のことを、「真の解」とは解きたい微分方程式の解のことを言います。「Ceaの補題」を用いると、これを調べることは「有限要素解と補間関数との誤差」に帰着します(詳しく言うと誤差の上限がわかります)。ここで、「補間関数」とは「元の無限次元の解を折れ線関数等で近似すること」と考えてもらえば大丈夫です。「有限要素解と補間関数との誤差」を調べる方法にはいくつかありますが、「Bramble-Hilbertの補題」が有効です。
今後は「Ceaの補題」や「Bramble-Hilbertの補題」を説明しつつ、有限要素法における誤差解析の実例を示したいです。