【ドイツ語】『ドイツ語、もっと先へ!』【12冊目】
渡辺克義、アンドレアス・マイアー著『ドイツ語、もっと先へ!』を読み終わりました。総ページは179です。CDもついています。前書きによると、この本を丹念に学習すれば、独検2級に合格でき、センター試験では9割以上確実に得点する力がつく、とあります。
- 作者: 渡辺克義,アンドレアス・マイアー
- 出版社/メーカー: 第三書房
- 発売日: 2014/09/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は初級文法を終わらせた人を利用者として想定しているようです。とはいえ著者の興味(言語学、落語、ポーランド文学)にかなり寄った話題を読本にしているため単語のレベルが高く、いきなりこの本に取り掛かると辞書をたくさんひかねばならず苦しいでしょう。かくいう私がそうでした。いろいろなドイツ語の中級本を読み、ようやく本書を読み終えました。
この本は東大生の健を主人公とする物語を読ませる第一部と、東大入試の過去問を解く第二部から構成されています。第一部では、物語を読みつつ楽しく語彙の増強や文法の復習ができます。話題としては言語学あり、ポーランド文学あり、落語あり、と普通のテキストとは一線を画した内容となっています。合わない人にはとことん合わないと思いますが、はまるととても楽しく読み進められます。特に、落語『芝浜』をドイツ語で鑑賞できる、というのはかなり大きいことです。
第二部は東大の入試問題の過去問をひたすら解いていきます。1986年から2013年までの28年分の問題ⅣとⅤが収録されています。いわゆる「差し替え」の対策用です。回答もきちんとついているので、東大ドイツ語受験の方は必読でしょう。東大受験生以外の人は、東大入試問題のレベルがわかりますし、読んでいてはっとするような名文もあるので一読に値します。