【オランダ語】『オランダ語の基礎―文法と練習』
クレインス桂子、クレインスフレデリック、河崎靖著『オランダ語の基礎―文法と練習』を読み終わりました。総ページは241です。CDもついています。結論から言うと、英語が得意な方やドイツ語などのゲルマン語を既習の方はオランダ語学習のために本書を読むのがベストです。
- 作者: クレインス桂子,河崎靖,フレデリッククレインス,Frederik Cryns
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2004/04/01
- メディア: 単行本
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この本は初級オランダ語文法を平易に説明している良い本です。この本を読めば初級文法は卒業できます。十分でしょう。20課から構成されています。各課は文法の説明、テキスト(読本)、文法の練習問題、作文練習(和文オランダ語訳)から構成されています。テキストの所では未知の単語が載っていますが、結構漏れがあったような気がします。また蘭和・和蘭の単語集もついており、しばらく辞書を買わないで学習することができます。これは意外と大事なポイントで、続けるかどうかわからない言語のためにわざわざ高価な辞書を購入するのはリスキーです。なので初級のうちは語彙集がついており、辞書が要らない教科書で勉強するのがベストだと私は思います。初級を抜けたら辞書を買えばよいのです。
この本のよいところは無駄を省いたシンプルなレイアウトながらとっつきにくくない点です。情報を盛り込もうとしすぎるとどうしてもレイアウトがごちゃごちゃしてきます。しかし、本書は初級文法として必要な部分にのみ焦点を絞っているので情報過多に陥ることがありません。シンプルなレイアウトにするととっつきにくくなるものですが、何故か本書はそうではありません。これは恐らく、適切な行間とマージンの広さ、です・ます調の文体、本質を見るために十分な難しすぎない例文、あたりに理由があるのではないかと考えています。本書は語学教科書の理想形と言ってもよいでしょう。今後何か書く時の参考になりそうです。
私はドイツ語既習だったので三日で読み終えることができましたが、本当に初心者の方は『オランダ語のしくみ』か『ニューエクスプレスオランダ語』から始めるほうが無難かもしれません。ドイツ語とオランダ語は文法、語彙ともに酷似しています。例えば、どちらも第二位に動詞がきますし、分離動詞もあります。
- 作者: 清水誠
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 佐藤弘幸,川村三喜男
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2008/02/04
- メディア: 単行本
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また続きとして『中級オランダ語 表現と練習』があります。私も現在これを読んでいます。
- 作者: クレインスフレデリック,クレインス桂子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2011/05/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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