数学とか語学とか楽しいよね

フランス語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語、オランダ語、英語、スペイン語、ラテン語とか数学とか数値計算(有限要素法、有限体積法、差分法、格子ボルツマン法、数理最適化、C++コード付き)とか勉強したことをまとめます。右のカテゴリーから興味のある記事を探してください。最近はクラシックの名演も紹介しています。Amazonアソシエイトを使用しています。

【数値計算】単調性保存(monotonicity preserving)

単調性保存(monotonicity preserving)は数値計算のスキームを考える際に必要となる概念です。

単調性保存の定義は

離散化された方程式のすべての節点  i にたいして
 
\displaystyle 
\begin{eqnarray} 

u^{n}_{i} \geq u^{n}_{i+1}

\end{eqnarray}
ならば
 
\displaystyle 
\begin{eqnarray} 

u^{n+1}_{i} \geq u^{n+1}_{i+1}

\end{eqnarray}
が成り立つとき、このスキームを単調性保存(monotonicity preserving)である、という。

です。要するに、ある時刻で単調に減少しているとき、それより先の時刻でも単調に減少していることを言っているだけです。

図で見るとわかりやすいです。

f:id:mutsumunemitsutan:20180419211824p:plain

ある時刻  n において、値が単調減少  u^{n}_{i} \geq u^{n}_{i+1} とします。このとき、次の時刻  n+1 u^{n+1}_{i} \geq u^{n+1}_{i+1} となっていれば単調性保存です。

あるスキームが単調性保存になっているといろいろとよいことがあるのでこんな概念があります。それはまた今度。


参考 棚橋隆彦著、『はじめてのCFD』p.104

はじめてのCFD―移流拡散方程式

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